知って安心 薪のすべて

薪の種類と薪に適した木

薪にはナラ、クヌギなどの広葉樹が適している、と言われることが多いのですが、実は薪に樹種は関係ありません。樹種に関係なく、同じ重さの薪を燃やすとほぼ同じ熱量が出ます。一般的にヤニやススが多い、火力が上がりすぎると言われているマツ、杉、ヒノキなども、薪として使用できます。
十分に乾燥していれば、どんな樹種でも十分に薪として使うことができます。

逆にどんな樹種でも乾燥が足りず薪の内部に水分が残った状態のまま焚くと、十分な熱量が得られないだけでなく、煙突内にべっとりとしたクレオソートがこびりつき、煙導内に火がつく煙導火災を引き起こす原因となります。

薪のサイズ、太さと長さ

薪のサイズは、太割(10〜12cm程度)・中割(6〜7cm程度)・小割(2〜3cm)の3種類

薪の長さ

薪は、原木(長い状態の木)を一定の長さに切ってから割っていきます。
薪の長さは、お使いの薪ストーブの炉のサイズに合わせて決めます。各メーカーからそのストーブに合った薪の長さが提示されていますので、ご確認ください。炉のサイズにギリギリの長さだと扉やガラスを傷めてしまう可能性がありますので、炉の長さよりマイナス5〜10cmを目安に、ある程度余裕のある長さにしましょう。

薪の割り方

薪の割り方
薪のサイズは、太割(10〜12cm程度)・中割(6〜7cm程度)・小割(2〜3cm)の3種類に分けて用意しましょう。
太割りは、径の大きな木なら6〜8等分、小さめなら4等分を目安に割っていきます。
中割はその半分程度、細割はさらに割っていきます。
細割を作る時は小型の斧を使うと作業が楽になります。
薪を割るときは中心より少し外側、印の部分に初めに斧を打ち込みます。

■薪の割り方と燃え方の関係

薪が細ければ火付きは早いが火持は悪く、太ければ火付きは悪いが火持は良くなります。
図のように、薪が細ければ火付きは早いが火持は悪く、太ければ火付きは悪いが火持は良くなります。このため、着火時は小割の焚き付けを使い早く火をおこし、火がまわり安定してきたら太割の薪を投入し、火を保ちます。

針葉樹の薪

針葉樹林。 カラマツ、アカマツなどが植林された林。
甲信越地方に多い針葉樹林。
カラマツ、アカマツなどが植林された林。
アカマツの薪
スギ、カラマツ、アカマツなどの針葉樹でも、しっかりと乾燥させていれば問題なく薪として利用できます。信州大学との共同研究の結果、煙突が詰まりやすい、ストーブを傷めるという事実もないことがわかりました。
針葉樹は一般的に乾きが早いので、乾燥期間が短くて済むというメリットがあるので、春に薪作りをし、その冬に焚くということが可能です。
日本の森林の約50%は針葉樹で、このうち多くを占める人工林は間伐を必要としていますが、実際は進んでいません。こうした現状を打開すべく、針葉樹の間伐材を薪として利用することで森林の整備を進めようという取り組みも行われています。
価格も比較的安価ですが、火持ちの面では広葉樹に劣ります。これは、木の密度(単位体積あたりの重量:g/㎤)に関係があり、針葉樹は広葉樹に比べると密度の小さいものが多いためです。太めに割っておくことで火持ちを良くするなど工夫をしておくと良いでしょう。
一方で火がつきやすいという性質を持つので、焚き始めは針葉樹を、落ち着いてきたら広葉樹を使うなど、数種類の樹種を使い分けるのもおすすめです。

針葉樹薪の種類

どの樹種でも薪として使用できますが、火持ちに多少差があります。
入手しやすい針葉樹を密度で見てみましょう。カラマツ、アカマツは針葉樹の中では密度は0.50 g/㎤前後です。
スギ、ヒノキはさらに軽く、0.40 g/㎤前後。
スギ、ヒノキに比べると密度の高いカラマツ・アカマツは火持ちの良い薪です。
長野県、山梨県や人工林の多い地域では手に入りやすい樹種です。

広葉樹の薪

広葉樹林、いわゆる「雑木林」と呼ばれる、ナラ、クヌギなどの林。
広葉樹林、いわゆる「雑木林」と呼ばれる、ナラ、クヌギなどの林。
広葉樹の薪はなんといっても火持ちの良さが特徴です。特にクヌギやカシは密度が0.80 g/㎤前後と非常に高く、最高級の薪とされています。手に入りやすいナラやサクラも0.65 g/㎤前後で、十分な火持ちが期待できます。
しかしその分乾きにくいので、十分な乾燥期間が必要です。燃やした後の灰も多く残るので、処理方法に困らないよう、事前に調べておきましょう。
また、火がつきにくいので、焚き付けとして使用する場合は細かく割ること。太薪を投入する時も十分に火力が上がってからにしましょう。
購入する場合、価格は針葉樹と比べると高めです。

コナラの薪

広葉樹の薪の種類

最高級とされるクヌギやカシ、手に入りやすいコナラやサクラなど様々です。
樹種によっては固く、薪割りに苦労するものもあります。
基本的にどの樹種でも薪として使えますが、乾燥を十分にすることが大切です。

販売店選びのポイント

薪の販売店
なるべく近い場所からの購入が、運送コストもかからずおすすめです。
それから、十分に乾燥させた薪を販売しているかどうかもポイントです。

薪の価格について

長さによりますが、針葉樹だと1束あたり250円〜350円、広葉樹だと400〜600円が相場です。配達や宅配の場合、これに配達料が追加されます。販売形態や店舗から送り先までの距離にもよるので、販売店に合わせて尋ねてみると良いでしょう。

薪の配達について

ある程度まとめて配達を依頼する場合は、軽トラックや大型トラックでの配達になります。パレットに積んでのお届けやダンボール箱入りで運送業社が配達する場合もあります。いずれも薪ストーブを使う頻度によって、最適な方法を選びましょう。

薪集めはこれで万全

近くの森林組合などから原木を購入する方法もありますが、地区で森林や河川敷の伐採木を無料で配布する場合があります。地域の情報をこまめにチェックしてみてください。
さらに、ご近所やお友達からの口コミも欠かせません。
薪ストーブを使っている、ということを周りの人に知ってもらうと、自分の地区ではない情報や、また自宅の剪定枝を分けてくださるなど、とても助けになります。

薪をくべる方法

薪は何日分かあらかじめ室内に取り込んでおくと、外気の冷えや霜が取れ、火がつきやすい。
薪は何日分かあらかじめ室内に取り込んでおくと、外気の冷えや霜が取れ、火がつきやすい。
まず下から順に太薪・中薪・細薪と空気の通り道を作りながら積み上げていき、その上に着火剤を置きます。
着火剤に火をつけると、ストーブから取り入れられた空気の流れで自然に炎が回っていきます。焚き始めはどうしても煙が多く出がちですが、焚き付けを使ってスムーズに温度を上げることで、早い段階で通常運転に切り替え、排煙を少なくすることが可能です。スマートな焚き方はこちらの動画で。
hwam(ワム)デンマークより:

大切な薪の乾燥

薪は風通しの良い場所で、十分に乾燥期間を取ることが重要。
風通しの良い場所で、十分に乾燥期間を取ることが重要。
樹種云々よりも薪の乾燥がいかに大切ということは「薪の種類と薪に適した木」でご説明しました。ここでは、実際の乾燥方法についてご案内します。
薪の含水率(薪の中に含まれる水分量)は20%以下を目安としています。伐ったばかりの木の含水率は50%を超える場合があります。生の木は重量の半分が水なのです。そこから20%まで減らしていくためには、まず第一に風通し、第二に日光 が十分にある場所で、樹種に合った乾燥期間を設ける必要があります。
針葉樹なら3ヶ月から半年、広葉樹は1年以上が望ましいでしょう。
梅雨時など続く雨は乾燥を遅らせます。かといって、小屋で四方を囲ってしまうのも風通しを悪くしてしまうので良くありません。露天で保管する場合は、板やシートを薪の上にかけておくだけで、上からの雨が染み込むのを防げます。薪小屋を作って保管する場合は、通気性を考えて壁を塞がないなどの工夫が必要です。
乾燥が十分でないと、
1、火がつきにくい
2、温度が上がりにくく、暖かくならない
3、水分を含んだススが煙導内に付着し、煙突を詰まらせる原因となる
4、煙が大量に発生し、臭いの原因となる
などの不具合が起こり、いかに性能の良い薪ストーブも本領を発揮しないどころか、ご近所とのトラブルを引き起こしかねません。乾燥期間や条件は守ったつもりだけれど、本当に乾燥しているかどうか不安。
判断するもっともシンプルな方法は、薪を割ってみて、その断面が湿っていないかどうかを手で触ってみることです。しっとりとして水気を感じるようなら、まだ乾燥が不十分と言えるでしょう。
乾燥具合は表面をみただけではわかりません。内部までしっかりと乾燥していることが大切です。

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